36Lightweight X11 Desktop Environment メモ【4】 →掲示板:LXDEなメモ(Debian/Lubuntu)

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gdm3からkdmへ変更(ディスプレイマネージャ)

20111118

Wheezyのtestingなリポジトリの中で、gdm3の設定変更があったようです。おそらく、GNOME2.3からGNOME3.0への構成へと変更されたのでしょう。どうやら、これによって「gdmsetup」なコマンドが無効化され、「ログイン画面」の設定における「自動ログイン」の設定も無効化されてしまったようです。DebianもWheezyからはGNOME3.0環境に移っていくんですね。で、試しに「gnome-shell」とか追加インストールしてみたら、しっかりフォールバックモードで起動してきました。これが思いの外、「軽い」印象でしたね。そして、ログイン画面では「フォールバックモード」を指定して「GNOMEパネル」なデスクトップ環境を稼動させることもできますので安心ですね。さらに調べてみると、「フォールバックモード」からの設定で「自動ログイン」を設定するところもわかりました。要するに仕様変更なんですよね。

なので、私は、ディスプレイマネージャをgdm3からkdmに変更して「自動ログイン」の設定を「KDEシステム設定」(systemsettings)に預けることとしました。ここには、デスクトップ環境はLXDEを使い、追加の各種アプリケーションは、KDEな「Kアプリケーション」を中心に補うという狙いがあります。(基本的にGNOMEじゃないんですよね、私は。紆余曲折ありましたが、^^;。)

▼「kdm」のインストール

まずは、「Synaptic」から「kdm」をインストールします。途中でデフォルトのディスプレイマネージャを「kdm」に設定してインストールを完了します。直ちに再起動すると、「gdm3」に変わって、「kdm」のログイン画面が表示されます。

▼ディスプレイマネージャの変更手順

この時点で、ディスプレイマネージャは「xdm」「gdm3」「kdm」と3種類インストールされたことになりますが、敢えて不要なものを削除する必要はありません。むしろ、ディスプレイマネージャの変更手順を覚えておいたほうが役に立つ場合があるでしょう。

  1. 「LXPanelメニュー」→「アクセサリ」→「システムターミナル・スーパーユーザーモード」(開く:LXTerminal)
  2. # dpkg-reconfigure kdm(入力)
# dpkg-reconfigure kdm

  1. # reboot(入力して再起動)
# reboot

「KDEシステム設定」のインストール

20111118

「KDEシステム設定」のインストールには、Synapticから以下のパッケージを指定してインストールします。

インストールが完了したら、システムを再起動します。

▼「自動ログイン」の設定

「LXPanelメニュー」→「設定」の中に、【KDEシステム設定】と【Qt4設定】が追加されています。そして、【ログイン画面】の項目は消えています。
(※【Openbox Configuration Manager】については後述)

 ▽「LXPanelメニュー」→「設定」→「KDEシステム設定」を開く
1.左ペインの「システム管理」→「ログインスクリーン」を開く
2.「便利な機能」タブを開く
3.「自動ログインを有効にする」にチェックを入れる
4.「ユーザ名」を指定する
5.「適用」ボタンをクリックする。

以上で「kdm」からの「自動ログイン設定」は完了です。再起動して確認しましょう。なお、この「自動ログイン設定」が反映されるのは「再起動」からのログイン時のみです。稼働中のシステムから一旦「ログアウト」して、「再ログイン」する場合は、その都度、「kdm」画面にてログイン手続きが必要となります。


◆「KDEシステム設定」活用の勧め:20111203

うぅ〜ん、最近のDebianな「Squeeze」から「Wheezy」への移行の中に大きな特徴が見えてきました。それは、「GNOME2.3」(GNOMEパネル)から「GNOME3.0」(GNOME Shell)への移行ということになるでしょう。もちろん、kernelが、2.6.X系から3.1.X系へとバージョンアップされている点もありますが、見掛け上や実際の使い勝手に直接的な影響を及ぼすのは、GNOMEのバージョンアップのほうだろうと思います。これは、かつて、KDEがKDE3.5.X系からKDE4.0.X系へと移行した時に大きな波紋が起きたことに似ているでしょう。そんなKDEも現在は、SqueezeがKDE4.4.X系で、WheezyがKDE4.6.X系となっています。Debian的に言うなれば、「Lenny」から「Squeeze」でKDEが3D化して、「Squeeze」から「Wheezy」でGNOMEが3D化する、ということですね。なので、今後、GNOMEやKDEを使うには、「3Dなグラフィックエンジンを搭載したマシンが必要」ということになります。そして、そんな3D化の流れを横目に登場してきたのが、「OpenBox」な2Dの「LXDE」ということになりますね。

そこで私は以下のように判断しました。

▼結果:Wheezyの構成選択一覧(大雑把な)メモ

Debian:Wheezy(testing)
デスクトップ環境 GNOME_3.0.X LXDE_0.5.X KDE_4.6.X Windows版対応あり
ウィジェット・ツールキット GTK+3
GTK+2
GTK+2 Qt4/Qt3
(Qt4-qtconfig:Qt4設定)
GTK+(C)
Qt(C++)
X Window System
ディスプレイマネージャ
GDM3 XDM KDM  
ウィンドウマネージャ Mutter(gnome3.X)
Metacity(gnome2.X)
Openbox
(obconf
(obmenu
(openbox-xdgmenu:ubuntu
KWin  
アプリケーションの外観設定 gnome-appearance-properties lxappearance
(ルックアンドフィール)
systemsettings
(KDEシステム設定)
 
ファイルマネージャ Nautilus PCMan File Manager Dolphin  
端末エミュレータ gnome-terminal LXTerminal Konsole  
テキストエディタ gedit leafpad Kwrite/Kate
イメージビューアー Eye of GNOME GPicView Gwenview  
アーカイバ File Roller Xarchiver Ark  
debファイルインストール gdebi   gdebi-kde  
CDライティング Brasero   K3b  
パッケージマネージャ synaptic
update-notifier
     
日本語入力(IME)       ibus-mozc
スクリーンルーラー screenruler   kruler  
スクリーンキャプチャ Gnome-screenshot   ksnapshot  
電卓 GCalctool   KCalc  
カラーピッカー gcolor2   kcolorchooser  
ブラウザ Epiphany iceweasel Konqueror google-chrome
メール Evolution   KMail sylpheed
アイデアプロセッサ KJots keepnote
画像処理 gimp digikam
showfoto
pinta
HTMLエディタ       bluefish
FTPクライアント     kFTPgrabber filezilla
オフィスソフト GNOME Office   KOffice libreoffice
マルチメディア
deb http://www.debian-multimedia.org wheezy main non-free
Totem   smplayer vlc
備考     ▼kde-full
kde-standard
▼kde-plasms-deskto
kdebase-apps+α
--
▽デスクトップ環境の削除
plasma-desktop
plasma-netbook
 

「LXDE」は「OpenBox」と一体化した「GTK+」なデスクトップ環境で、「GNOME」なデスクトップ環境や「KDE」なデスクトップ環境を必要とすることなく、「GTK+」なアプリケーションや「Qt」なアプリケーションを柔軟に活用することができるわけです。そして、「Qt」なアプリケーションを多用する私にとって、「Qt」なアプリケーション環境を統合的に管理する「KDEシステム設定」は必須アイテムと言えます。

※余談ですが、現在、私は、「Ubuntu」な「Lubuntu(12.04_Precise)」にイケてる手応えを感じています。


◆「KDEシステム設定」の主な設定ポイント(~/.kde/share/config/):20111208

▼スタイル
【アプリケーション】
  ウィジェットのスタイル:「Clearlooks
  ※「Clearlooks」は、GNOME2なデフォルトのテーマ
  ※「Qtcurve」を選択すると、独自の詳細なカスタマイズが可能になる。
【詳細設定】
  グラフィック効果:「低解像度のディスプレイと低速CPU
▼色
【スキーム】:「現在」
【色】
  「共通色」>「ビューの背景」=[#bedebe](190,220,190)
  「ビュー」>「もう一つの背景」=[#d4f5d4](212,245,212)
▼アイコン
【テーマ】:「Oxygen」
▼フォント
【すべてのフォントを調整】:「サンセリフ 11」
▼GTK+ Appearance(別途[kde-config-gtk-style]の事前インストールが必要)
▼デフォルトのアプリケーション
【インスタントメッセンジャー】:「空白」
【ウィンドウマネージャ】   :他のウィンドウマネージャ=「Openbox
【ウェブブラウザ】      :「Chromium
【ターミナルエミュレータ】  :他のターミナルエミュレータ=「Lxterminal
【ファイルマネージャ】    :「Dolphin
【メールクライアント】    :他のメールクライアント=「Sylpheed
【埋め込みテキストエディタ】 :「埋め込み高機能テキストエディタ」

◎私にとって、外観「Appearance」で重要な要素は、多くの場合デフォルトな目に眩しい「白い背景色」を変更(→#bedebe)できることと、日本語にやさしい適切な書体(VLゴシック)を目にやさしい適切な基本フォントサイズ(デフォルトより大きめ)に設定変更できること。そして、できれば、GTKアプリな外観もQtアプリな外観も「同じ外観」に統一できる環境が望ましい。これを叶えてくれるのが、『KDEシステム設定』なんですね。


「Qt4設定」

20111209

私が調整を必要とするのは「外観」と「フォント」のみ。

「Openbox Configuration Manager」

20111209

「Openbox」は、LXDEの標準ウィンドウマネージャなので、その設定ツールはデフォルトでインストールされています。
「LXPanelメニュー」→「設定」→「Openbox Configuration Manager」

▼私が調整を必要とするものは、「テーマ」と「フォント」
【テーマ】:「Onyx」(たしか、デフォルト)
【フォント】:「11」ptに統一

「ルックアンドフィールを設定します」

20111219

▼「Debian Squeeze」の「lxappearance」:(0.4.0-1)
「LXPanelメニュー」→「設定」→「外観の設定」

「lxappearance」は、「LXな外観」という意味なのでしょう。debianのパッケージ情報を見ると「new feature-rich GTK+ theme switcher」(新機能豊富なGTK+テーマスイッチャー)という補足説明があります。要するに、見た目をカスタマイズするためのパッケージということですね。

KDEなQtアプリケーションの外観管理は「KDEシステム設定」の「アプリケーションの外観」メニューから行いましたが、GNOMEなGTK+アプリの外観管理は、LXDEの場合は「lxappearance」が担当することになります。

この外観管理で私が重要視しているのが、「背景色」と「文字の大きさ」です。

lxappearance(0.4.0-1)なSqueezeでもフォントの指定はできるのですが、背景色を設定する項目がありません。なので、gtk-2.0のファイルを直接編集するなどして背景色を設定していました。それが、lxappearance(0.5.1-1)からは背景色の設定項目も追加されています。(※ただ、現時点でのTestingなWheezyでは、「lxappearance」が機能していません。)

▼lxappearance(0.5.1-1):Debian_Wheezy,Ubuntu_Oneiric,Ubuntu_Precise
「LXPanelメニュー」→「設定」→「ルックアンドフィールを設定します」